歯周病とは

歯周病とは、歯を支えている歯槽骨が細菌により溶かされていく病気の総称です。

プラーク(歯垢)と呼ばれるネバネバした白い物質が歯に付着することから始まります。このプラークは「細菌の塊」とも言われるもので、わずか1mgの中に10億から100億もの細菌が生息しています。この細菌がプラークの中で毒素を出すことによって歯肉が炎症を起こします。

最初は歯肉が赤くなる「歯肉炎」と呼ばれる状態ですが、さらに進むと歯を支えている骨が溶かされて「歯周炎」と呼ばれるようになります。

歯と歯を取り囲む歯肉との間には健康な状態でも溝(歯肉溝)があります。プラークをそのままにしておくと毒素に侵され、その隙間が徐々に深くなっていき、深くなった歯肉溝は歯周ポケットと呼んでいます。さらにプラークを24時間から48時間放置すると、唾液の中にあるカルシウムやリンと結びついて硬くなり、歯ブラシで磨いても取れない歯石になっていきます。

この歯石の周りには細菌が溜まりやすく、また歯周炎を起こす最近は嫌気性菌といって空気を嫌う細菌の毒素も増えて骨が溶けたり、歯ぐきが腫れたり、膿が出たりするようになります。昔はこの状態を歯槽膿漏と呼んでいました。歯周病が進行すると骨が徐々になくなり、それに伴い歯の動揺が大きくなり、やがて歯が抜けてしまいます。