歯周炎と妊娠との関係について、2001年のワシントン会議にて報告されたことがあります。この会議は、
Periodontal medicineと題して歯周炎に関係する様々な疾患に関して議論された会議です。冠動脈疾患・呼吸器疾患・骨粗しょう症・妊娠・糖尿病。
妊娠は、疾患とはいえないと思いますが歯周炎に関係することに対してです。
この会議でOffenbacher氏は、歯周炎罹患患者の早産の出産率は健康な妊婦の約7倍に高まると述べています。早産(妊娠37週未満)による低体重児とは、2500g以下のことです。
妊婦の方々は、是非歯周炎に関して診査をお受けになってみてください。また場合によっては初期の治療をお受けになってもよろしいかと思います。妊娠5から8ヶ月は安定期になりますので、簡単な歯の表面上の歯石取りやブラッシングの再確認程度のご指導は、よろしいと思われます。
ただし、なおよろしいのはご懐妊前に歯周炎のコントロールができていれば、よりよいのではないでしょうか。
日ごろより歯周炎の検査・治療をお受けになることをお勧めします。
川崎 志田会 志田歯科医院 志田哲也