歯の動き(動揺度)

 歯周炎の診査項目に、歯から歯茎がどのくらいはがれているかという、歯周ポケットを以前記載しました。
健康な状態ならば、そのはがれ具合は1~2mm程度なのです。(健康な状態は、歯肉溝と呼んでいます。)

 汚れが歯の周りに付き、歯を支えている骨が解けていくと歯周ポケットは深くなります。深くなるとケースによっては歯の動きが出てきます。この歯の動く状態を歯の動揺度として診査しています。

 もちろんご自分では、なかなか判定しにくいと思います。我々は、ピンセットを用いて動きの具合を調べるのです。
 この動きは無いに越したことはありません。ただし、生理的動揺といって歯はわずかに動きます。

 1999年AAP(アメリカ歯周病学会)での、動揺の原因は歯周炎だけでなく外傷性のもの。例えば悪習癖や歯をぶつけたりすることにより、動揺が出てきます。

 さらに全身的な因子。例えば、腫瘍などです。

 歯周炎など炎症性因子のほかに、外傷性因子のものと全身的因子があるのです。

 初診で患者さんがお見えになり、歯周ポケット以外に歯の動きつまり動揺度も僕らは診査をし、その歯の状態を記録します。

そして、歯の現状をより把握し治療に入っていきます。
 

歯周病専門医・指導医 志田哲也|川崎区川崎大師

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