歯周炎の治療は、
①診査・診断
②初期治療
③再評価(再検査)
と続いていきます。
再評価(再検査)時点で、歯周ポケットが残っていた場合、
次への治療へと入っていくのです。
ポケットが浅い場合、多くは経過観察に移行します。
ポケットが深い場合に加え、ポケット計測時の出血(Bleeding on Probing=BOP)
や歯の動揺等を加味してどのような治療に入っていくか、
患者さんと相談しながら進めていきます。
ただ、解剖学的に複雑な歯牙がほとんどで、特に奥歯(=大臼歯)は、
患者さんは治療の選択に迷うわれる方が多いようです。
治療の選択肢ですが、例えば右下の
大臼歯部分岐部病変(歯の根の部分の分かれ目)の治療では、
①もう一度SRP(歯の周りの掃除)=Closed
②外科的に掃除=Open flap debridment
③再生療法(ポケットの回復)
④EMD(薬を塗って、ポケットの回復)
⑤歯根分割(歯を割って清掃性を良く手法)
⑥トンネリング(歯根の分かれ目を出して、清掃性を良くする方法)
⑦抜歯(歯を抜く)
⑧移植(自分の骨や、人工的な骨などを埋めて治療する)
等の選択肢が挙げられます。
利点欠点があり、いつも患者さんと相談しながら治療は進めているのです。
川崎 インプラント 日本歯周病学会研修施設・指導医/専門医 志田哲也