歯周炎によって、骨がなくなっていった時(骨欠損)に、
ある条件がそろうと骨ができる可能性が高ってきます。
この時に骨を再生するための治療が、取り入れる場合があるのです。
歯の周りの骨が、水平的に落ちてるのではなく、垂直的になくなると、
歯を囲って部分的にでも骨が残っているのが、1つの条件です。
この垂直的になくなった骨欠損をIntarabony defectsとよび、
再生療法の適応症になることがしばしばあります。
再生療法の治療法は、特に1980年に入ってNymann先生らがJCPより、
動物実験で基礎データを発表してきました。
この再生療法に人工材料を使用し骨欠損を埋めるデータが、
2010年JPでStavropoulos先生らが、β-TCPを用いて発表されました。
結論は歯根膜の再生は、困難なものの骨欠損は埋める可能性を示したデータでした。
歯周炎によって、歯の周りの骨がなくなった歯でも試行錯誤して、
保存的な治療の研究が未だ行われているのです。
川崎 インプラント 日本歯周病学会研修施設・指導医/専門医 志田哲也